いよいよ確定申告の時期が近づいてきた。フリーランスで借金を抱える身としては毎月の月末と確定申告の書類づくりほど憂鬱なことはない。
「あの領収書がない!」「あのハガキどこ行った?」「もしかして捨てちゃったかも?」なんてバタバタするのが毎年の恒例行事のようになっている。
しかし、昨年からボクの確定申告も劇的に変化した。それはこの「ScanSnap ix100」を導入したからだ。もちろん、これまでもデカい据置型のスキャナーは持っていた。じゃあ、何が違うのか?
今回はフリーランスで確定申告必須のボクが、実際にこのScanSnap ix100にスゲー助けられた話を元にレビューする。フリーランスや自営業の方は是非参考にしてもらいたい。
領収書やレシートの電子保存が劇的に楽になるよ!
ScanSnap ix100ってどんな製品?
まずはこのScanSnap ix100がどういう製品なのか紹介したい。特徴をまとめるとこんな感じ。
- カバンにも入る!圧倒的な携帯性
- Wi-Fi接続で手軽に使えるワイヤレススキャン
- ボタン1つでスキャンできる簡単操作
- カバーをオープンしたら電源ON!
- スキャンデータを無くさない!クラウドサービスとの連携
こうやって挙げてみるとどれも魅力的な内容。では1つずつ紹介していこう。
カバンにも入る!圧倒的な携帯性
ScanSnap ix100の特徴はなんと言ってもその携帯性だ。
サイズ感は273mm×47.5mm×36mm、重さは400gと、スキャナーということを考えるとかなりコンパクトだ。
なんとなくサランラップに近いかなぁと思い比較してみるとご覧の通り、長さはScanSnap ix100の方が少し長く、横から見るとサランラップの方がわずかに厚みがある。
ちなみにこのスキャナーはバッテリー駆動が可能で充電はMicroUSB端子で行う。欲を言えばUSB Type-Cの方がいいが、充電は結構持つし、頻繁に充電する必要もないので目をつぶろう。
ボク自身は外出先に持って行くことは今のところないが、部屋から部屋への移動などはおこなっている。例えば…仕事部屋でなく、広いテーブルのあるリビングにノートPCと一緒に持って行って、レシートの整理なんてことは余裕だ。狭いデスクよりも、書類をまとめる作業は広いテーブルの方がはかどる。
一応、専用収納ケースなんてものも同時に購入した。最初はいらないかと思っていたが、思った以上にしっかりした作りで中に入れておくと安心感があり、万が一落としたとしても大丈夫そうだ。取っ手も付いていて持ち運ぶ際にも使いやすい。ケーブルも一緒に収納でき、スキャナを保管する際にもホコリよけにもなるし、ボクは同時購入をおすすめしたい。
Wi-Fi接続で手軽に使えるワイヤレススキャン
持ち歩けるのはいいが、いちいちノートPCやデスクトップPCに繋ぐのが面倒になってしまう。だが、その点も安心だ。ScanSnap ix100はWi-Fi接続ができ、登録さえ済ませておけば、どこでもすぐにスキャンが可能になる。これはとても嬉しい機能だ。
ボタン1つでスキャンできる簡単操作
手軽に持ち運べどこでも使えるのは分かったが、スキャナの読み取り動作はどうなのかというと、こちらも心配無用。右端に付いているボタンを押せばすぐに原稿を読み込むため、レシートや領収書の電子化もスムーズに行える。
また、どこまでの厚さの書類を読み込めるかというと、銀行の通帳の厚さくらいなら全く問題ない。確定申告ということを考えると通帳以上に厚いものはないと思うので問題ないだろう。運転免許証や健康保険証、マイナンバーカードなどの固いカード類も問題なく読み込める。
複雑な設定も必要なく、読み取った原稿はJPEGかPDFに保存可能で、ボクは書類的なものはPDFにし、レシートはJPEGにして保存するようにしている。
また、一度に何枚も書類を読み込みたい時などは同じファイルとして連続読み込みが出来るので、何枚も連なるクレジットカードの明細なども1つのファイルで保存することができる。これも嬉しい機能だ。こちらも特に小難しい設定はなく、最初の書類を読み込ませたあと、続きがあるならそのまま続けて読み込ませていくだけという簡単さ。
とにかく、使いやすさや使い勝手がユーザー思いでとても洗練されており、非常に使いやすいので全体的に好印象だ。スキャナーに慣れていない人でも迷うことなく使えるはずだ。
カバーをオープンしたら電源ON!
これも使い勝手の良い理由の1つだが、原稿を挿入口のカバーを前に倒したら、電源がONになり、Wi-Fiにも繋がり、すぐに原稿を読み込む準備が整う。これにも驚かされた。電源ボタンすらない。
まさにコンパクトで無駄を極力省いた仕様が使い勝手を向上させ、ボクのようなフリーランスのニーズを満たしてくれている。レシートや確定申告の書類の管理なら、これ以上の機能は必要ないし、この使い勝手を犠牲にする必要もない。
スキャンデータを無くさない!クラウドサービスとの連携
こうして、手軽にスキャンできるこの製品だが、読み込んだデータがどこに保存したか分からなくなっては元も子もない。その点も心配無用だ。
Googleドライブや、Microsoft OneDrive、Dropboxなどに直接連携できるため、普段使い慣れているクラウドサービスを保存先にしておけば、必要な時にどこからでもアクセスでき、使い勝手も向上する。税理士さんとデータを共有するなんてことも可能だ。
特に膨大な書類になると書類そのものはもちろん、データもどこに行ったか分からないなんてこともある。その点、1つのクラウドサービスに入れておけばデータが無くなることもなく安心だ。
クラウドサービスに連携できるからデータを無くす心配もないよ。
確定申告におすすめする理由
では、なぜ確定申告におすすめするのか?ボク自身が去年からこのScanSnap ix100を使ってみて、確定申告作業が圧倒的に効率化した正直な感想だ。以下にそれらをまとめてみる。
いつでもどこでもスキャン可能:
先に述べたことと重複するかもしれないが、おすすめしたい最大の理由は「モバイル性の高さと使い勝手の良さ」。一応、大きなフラットベッドスキャナも持ってはいるが、領収書やレシートを読み込むまでのセッティングが面倒だ。いちいちレシートを読み取り面に置いてスキャンするという1回1回の操作も面倒くさい。これがついついあと延ばしにしてしまう理由でもある。
一方、ScanSnap ix100なら、まさに手軽で2~3枚の段階でもちょっとした空き時間にサクッとスキャンしてデータにすることができる。極端な話、もらった領収書もその日のうちにすぐにスキャンしてしまえば領収書を紛失するリスクも減り、確定申告時期の焦りが軽減される。
「e-文書モード」電子帳簿保存法への対応
これまでに挙げたメリットはもちろんだが、実は確定申告書類の場合はやみくもにスキャンすればいいってものではなく、せっかくスキャナでデータ化するなら、電子帳簿保存法の条件を満たすように保存したい。これによるメリットは読み込んだ紙資料を保管しなくてよくなるのだ。その条件は以下のようなもの。
- 解像度200dpi相当以上であること
- 赤色・緑色・青色の階調がそれぞれ256階調以上であること
- 取引年月日・取引金額・取引先名の条件で検索できること
などなど、これを見て「面倒くさいな」と思う人も多いだろう。でも、ご安心を。ScanSnap ix100にはこれらの要件を満たすようにスキャンしてくれる「e-文章モード」がある。これで書類をデータとして保存しておけば、原本の紙書類は保管する必要がなくなる。
とにかく何か購入してもらったレシートなどはなくす前にスキャンしておけば安心だ。経費にできるものを買ったのに、レシートを紛失して経費計上出来なかったなんてことはよくある。
そんな漏れがなくなるだけでも、ボクのようなフリーランスにはかなり大きなことではないだろうか。また、膨大な紙書類の管理や保存から解放されるメリットは大きく、ガチで精神的にも楽になる。特に青色申告の場合は、帳簿や決算関係書類は7年間分の保存が必要なので、そういった意味でもデータに置き換えて保存できることは大きい。
ScanSnap ix100のデメリット・注意点
ここまで製品の特徴や良い点を挙げてきたが、ここらでデメリットを挙げておく。
機能は最低限
実勢価格は約20,000円ちょっとという感じ。似たような製品の中には約15,000円ほどのものもあるから、若干値が張るという印象。しかし、これはScanSnapのこれまでの発売から20年以上ある歴史というか、その間に蓄積された技術が多分に関係しているような気がする。
先に述べたように使い勝手は最高だし、これまでに紙詰まりや読み取りエラーなども全くない。専用アプリもかゆいところに手が届く作りで、快適に使えるための値段だと思えば全然高くは感じない。(※他社製品は使っていないので比較は出来ないが…。)とにかく快適に使えて、不満が特にないというのが素晴らしいところだ。
だが、「どこまでこのスキャナが使えるの?」という質問に対しては、ボク的には確定申告などの作業に特化した製品だと思うので、何十枚もある紙の資料を読み取り、データ化したいなどのニーズにはあまり向かない気がする。だったら、もっと上位機種のScanSnapを選ぶ方が良い。この製品はあくまでサクッと数枚の資料をこまめにデータ化したい人などにおすすめしたい。
本などはスキャンできない
製品の形状的に本などの分厚いものはスキャンできない。薄い冊子程度のものなら可能だが、一般的な厚さの本やテキストはバラバラにするなどしないとスキャンするのは無理だ。それなら、スマホのスキャンアプリの方がまだいいかもしれない。
ただ、先にも述べたが通帳程度の厚さは可能だし、運転免許証や健康保険証、マイナンバーカードなどのカード類も読み取れる。これだけできれば、日常スキャナが欲しい時のニーズには応えられると思う。実際、ボクはこれ一台ですべてまかなえている。
MicroUSB充電は変更を期待
あとは強いて言えば、充電端子がMicroUSBということだろう。デスクの充電周りがほぼType-Cケーブルになってきた現在では、少々時代遅れな感じがする。
しかし、これはケーブルも付属しているし、頻繁に充電しなくともそこそこバッテリーが持つので今後の改善を期待すれば良いだろう。ちなみにボクの使い方では、充電するのは年に2~3回程度だった。月に1~2度、数枚のレシートや確定申告用の書類やハガキなどを読み込む程度だ。近年はオンラインショッピングなら領収書もデータでもらえるし、実は経費に絶対入れたい大きな金額のものは紙の領収書をスキャナで読み込むことより、購入サイトから買った商品の領収書をダウンロードする手間の方が面倒くさい。
まとめ :確定申告を効率化したいフリーランスや自営業者には超おすすめ!
あらためて、今回のScanSnap ix100の記事をまとめると、確定申告がなかなかはかどらない人やレシートや領収書を紛失しやすい人には超おすすめ。
特にフリーランスや自営業の人など、自分で確定申告する人は書類のデータ化が一気に楽になるので買って損はない製品だ。もちろん、毎日使うような事はないし、スキャナが故、それ以外の用途もないのだが、このお手軽さでボクはもう手放せなくなっている。据置型のフラットベッドスキャナを立ち上げるのとは全然違うので一度体験して欲しい。
これから確定申告の資料をまとめようと思っている人は是非今回の記事を参考に検討してもらいたい。
使ってみたらボクが本当におすすめする理由が分かると思うよ
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